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バイオサイエンスで豊かな暮らし(’08) 第12回

  • 投稿: 2011年01月18日 00:45
  • 更新: 2011年01月18日 00:45
  • 教育

第12回は「バイオサイエンスIV 食料への応用」です.この回は具体例が多かったので,比較的興味を持って講義を受けられました.

主食であるイネの祖先種「オリザ・ペレニス」は上記のような特性があり,食料として確保するのは難しかったと想像されている.我々の祖先が周りの動物たちと争わずに食糧を確保して生き残れたのは,食べ残しの種やイモから再び芽が出てそれが前と同じように育ったことを発見したからだと思われている.この農耕の発見こそ,人類史上一大発見といえる.農耕はカルチャー(culture or agriculture)と訳され,文明,文化と同義だが,大地に種をまき作物を育てることこそが,人類の文明の発祥であることを端的に示している.

今日の栽培種は「自然のまま」の植物ではなく,「人間に都合のよいように改良された」植物である.太古では選抜が基本であり,再現性が得られないことも多く,失敗が多かったに違いない.メンデルの法則が発見され,交配による品種の造成法ができあがってくる.さらに,遺伝子変異を人為的に拡大することが作物にも応用された.しかし,人為的な変異誘起は「不利な方向への変異」の発生も多く,方向性を明確にはできなかった.ついで登場するのが,細胞操作を中心とした植物バイオテクノロジーであり,最近確立されたのが,遺伝子組換え技術である.

上図は植物組織培養によって生産される産業上重要な代謝物質である.特に説明することはないです・・・.

GM(遺伝子組換え)作物をつくるには,有用な遺伝子を使える状態に取り出しておくことが前提になる.そして以上の3つの方法で遺伝子を生きた細胞に導入する.

選抜法からGMまでの作物品種改良技術の流れを示したのが上図である.

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