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SAJスキーバッジテスト2級を受けてみた

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幼少期から長年スキーを続けてきましたが,スクールなどで学んだことはなく,完全な独学です.それなりのスキルはあると自負しているのですが,それが客観的にどのくらいなのかを知りたいなと思っていました.社会人になってから,スキーも年に1回行けるか行けないかくらいになり,体力・筋力の衰えを感じ始めてきたので,そろそろ受けなくてはと思い,ついに初めてSAJのスキーバッジテストを受けてきました.

いざ,みやぎ蔵王えぼしスキー場へ

バッジテストはいつでもどこでもやっているわけではありません.そもそもSAJなので,SAJのスクールがあるスキー場じゃないとダメです.さらに,バッジテストの開催日を狙わないとダメです.長年受けてこなかった理由の1つがこれです.なかなか日程が合わないのです.今回は行ける日に開催しているスキー場に行くという手段で挑みました.候補は群馬の川場スキー場と宮城のみやぎ蔵王えぼしスキー場でした.色々な事情で,えぼしに行きました.土曜日に練習して,日曜日に検定という日程で挑みました.

ところがどっこい,そうは問屋が卸さない.猛烈な低気圧が北海道・東北方面にやってきたらしく,天候は大荒れとのこと.太平洋側だし東北の中でも南側だし,そもそも晴れてるから平気だろうと思ってスキー場に行ったところ,晴れてるんだけど,猛烈な強風でリフトが止りまくり.最初の写真が土曜日のえぼしスキー場ですが,良い天気ですよね.これ,リフト止ってるんだぜ.

仕方がないので,近くにある(20kmも離れてるけど)すみかわスキー場に移動したところ,条件は同じでこちらもリフト停止.こっちは雪上車による搬送をしてくれてましたが,焼け石に水ですよね・・・.ということで,土曜日は温泉に入って酒をあおるという単なる休暇になりました・・・.

日曜日も風が強い予報で,ホテルからスキー場までの送迎バス(大型観光バス)に2人だけというダメそうな気配を醸し出しながら向かいました.もちろんリフトが止りまくってましたが,何本か動いてて,スクールに行ったら「やる」ということなので,2級の受験申込をして,ゼッケン52番を与えられました.

スキーバッジテスト2級

スキーバッジテスト2級について簡単に説明します.2級は以下の3種目を検定します.

  • パラレルターン大まわり(ナチュラル)/中急斜面
  • パラレルターン小まわり(整地)/中~中急斜面
  • フリー滑降(ナチュラル)/総合斜面

各種目100点満点で,合計185点以上で合格となります.つまり,1種目65点が基準となります.なお,2級というのはポンと受けられる最上級の検定です.1級は2級保持者じゃないと受験できません.

検定開始

10時にスクール前集合とのことでしたが,その頃には強風に加えて雨も降ってきました.今回の2級受験者は5名でした.検定バーンは(たぶん)石子ゲレンデでした.強風で低速運転のリフトを3本乗継いで着く頃にはびしょ濡れです.検定バーンは標高が上がったため,雨ではなく雪に.つまり,猛吹雪・・・.困難しかないです・・・.

2級の検定は講習内検定なので,検定内容に沿った講習を受けながら検定を行います.今回は以下の順番でした.

  1. 大回り講習
  2. 大回り検定
  3. 小回り講習
  4. 小回り検定
  5. フリー滑走検定

本来であれば,フリー滑走の講習もあったはずなんですが,天候悪化とリフト停止というかスキー場閉鎖の影響を受けました.大回りをやっている頃から,吹雪どころか地吹雪やブリザードになり,さらに風が強くなって,検定員の説明を聞いていると吹っ飛ばされるというわけのわからない状態に.最後のフリー滑走の頃にはホワイトアウトして,検定員がチェックポイントまで降りて滑走指示を出すんですが,指示が見えないくらいには真っ白.スキー場じゃなかったら遭難するレベルです.

結果と講評

そんなこんなで大変な状態になりながら,一応検定を終えました.講評としては,自分で苦手だと思っていることの全てを指摘されました.受験前は「2級は普通受かるだろ」って思っていましたが,想像以上にシビア(というか誤魔化せない)でした.特に,苦手とする大回りは課題が山積みです.身体が弧の内側(山側)に倒れている,つまり内傾が強すぎると指摘されました.これは自覚があります.というか,自己流なので,カービングターンで弧を最大限に活かすとなると内傾にすべきだと思うのですが,単純にそうではなく,弧を使いながら軸足の上に頭を持ってくることで体重が乗るようになるそうです.なるほどなるほど.といいたいところですが,実は無理なんです.もう無理なんです.筋力・体力的にもう無理なんです・・・.ターン中に足がもげちゃいます.それから小回りについても,上下動が滑らかではないと評されました.滑らかに上下動させないと立つときに体重が抜けてしまってエッジが効かないんだそうです.確かに.これはリズムの問題なので対応可能でした.

ということで,結果は以下の通り.

  • 大回り 64
  • 小回り 66
  • フリー 65
  • 合計 195

2級はギリギリで合格でした.でも,今回の合格は天候不良のお情けだと思っています.課題は山積みです.課題が明確になったので,次シーズンの練習課題もできて,これからのスキー人生に新しい目標ができました.なお,今回受験した5名全員が合格でした.おめでとうございます!

まとめ

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みやぎ蔵王えぼしスキー場で,長年の夢だった2級のバッジを取得しました.次は1級になりますが,大回りよりも苦手な不整地があるので,困難です.色々と学ぶところが多かったので,1回はスクールで学んでみようかなとも思いました.

なぜ大学の成績分布は正規分布なのか

ご存じではないかもしれませんが,大学の成績分布は正規分布になることが求められていたりします.

これは恐らく,小中高がそうしているから,という完全な思考停止から来ていると思う.義務教育は昨今だいぶ変わったようなので,私の知識は古くて現在と違うかも知れませんが,以前は5が上位○%,4がその次○○%・・・というように,各成績に定員があった.その結果,成績分布は必ず正規分布(のような形)を成すようになります.集団が大きくなればなるほど,統計的に正規分布に近づくことは知られていますが,一教室(特に専門科目)の規模は大きいとは到底いえないので,統計的に考えて,正規分布になることは不自然です.

正規分布を求めるというのは,偏差値至上主義の悪しき習慣です.なぜなら,正規分布させるためには,相対評価を採用しなくてはなりません.相対評価は,評価対象群の中で優劣を競い,序列で成績を付ける方式です.この形の上では,平均からどの程度離れているかを示す偏差値が有効です.ただし,異なる集団における偏差値は比較しても意味がありません.例えば,東大理三内の偏差値50とFラン大学内の偏差値50は能力差があります.これは,説明するまでもないでしょう.

正規分布するはずがない

私が主張したいのは,これ1点に尽きるのですが,成績が正規分布するはずがない.履修者が多く,複数の学科の学生が混在する教養科目ならいざしらず,専門科目が正規分布しているとしたら,私はその担当教員の教育者としての資質を疑わざるを得ない.

大学は入試によって入学者を選抜しているので,入学者の能力差は大きくないはずです.しかも,偏差値至上主義によって,「○○大学○○学部の偏差値は○○」のように書かれているので,その偏差値周辺が入学しているはずなので,大きな能力差はないはずです.このように,入試によって均質的な入学者を選抜することは,大学にとっては意味があることです.それは,授業のレベルを決めるのに重要だからです.もし,入試がその機能を果たさなければ,東大理三レベルとFラン大レベルの学生が共存するクラスで授業を行わなければならない.これは一体,どこにレベルを合わせれば良いのだろうか.そうならないために,入試でレベルを整えるのです.

能力差がさほどない集団なので,ある程度のレベルを設定することができます.そして,どういう卒業生を社会に送り出したいかということを決めます.これをカリキュラムといいます.ここで注目して欲しいのは,カリキュラムは教育の目的と目標を定めていますので,その評価方法は絶対評価であるところです.「○○学科は××や△△の知識を身につけ,実践し,応用できるグローバル人材の育成を目的とします」などとなるわけです.つまり,こうなればいいので,学生間の相対的な能力差など関係ありません.であるならば,そうなったかどうかを総合的に判断する卒業判定においては,各授業の成績が参照されるのですから,各授業はカリキュラムに従って編成されていますから,当然ながら,その目的を達成しうる知識・技能を身につけたかどうかという絶対評価で成績評価されて然るべきです.

さて,そのように入学者を選抜し,カリキュラムを設定しています.そして,ここから問題の核心に入りますが,個別の授業についてです.各講義担当教員は学科のカリキュラムに従って,シラバスを作成します.シラバスには,講義内容,予定,成績評価方法,参考書などが書かれます.ここで重要なのは,成績評価方法が含まれている点です.最近は,これが面倒くさいことになっていて,「中間試験および期末試験に加え,毎授業に行われる小テストを加味し,評価する」なんていうのはダメで,「中間試験40%,期末試験50%,授業毎の小テスト10%の割合で成績評価を行う」などと明確に書かないと上からお叱りを受けます.

で,このようなシラバスに沿って講義を行ったとしましょう.さぁ,この成績分布が正規分布になるために必要なことはなんでしょうか?明らかだと思いますが,各試験の点数が正規分布に従っていることが必要です.はて?では試験とは何のためにやるのでしょうか?私は授業目標に対しての達成度を測るものだと思っています.もし,そうだとすれば,学科カリキュラムで示された目標に沿うように,選抜された入学者のレベルにあった講義を展開しているのであれば,当然に全員が授業目標に達するはずであるので,山が100点に近い部分にピークがある二項分布になって然るべきではないでしょうか?

しかし,実際はそうならないことを求められています.この解釈はいくつかあります.

  • 受講者のレベルを無視してとにかく正規分布になることを最優先して問題を作成する
  • 各試験の点数を序列として,正規分布するように,成績を付ける

このいずれかの方法でしか,成績分布を正規分布にする方法はありません.そして,それはおかしなことです.ある均質的な学生が集まる教室の中でも,パレートの法則が起こり,よく勉強する学生とあまり勉強しない学生に分かれます.大学教員の教育者としての立場を考えたとき,当然ながら,このあまり勉強しない学生をエンカレッジし,カリキュラムの目標に達するように,指導・育成するのが,当然の役割でしょう.その結果,全員が優秀な成績を残すことは,高等教育機関の立場から考えて,至極当然のことであると思われます.しかし,正規分布を求めるということは,それをやめ,パレートの法則に従って,なすがままに放置せよということに他なりません.なぜならば,そうすれば,正規分布に近づくからです.

では,なぜこのような愚かしさが自明であるにもかかわらず,大学は成績分布を正規分布にせよというのでしょうか.それは大学教員の質によるところにあると思われます.大学教員の中には「研究が仕事」と考えている方がいて,教育は片手間でやっている人がいます.そういう方は以下の2タイプのどちらかに分けられます.

  1. 学生のレベル感を無視して,自分の教えたいことを教えて,自分のモノサシで測り,学生に自分の圧倒的な凄さを見せつけることで優越感に浸るタイプ
  2. 問題を起こさないように学生の顔色を伺うことにご執心で,授業をなるべく簡単に,楽にしてあげる優しい先生タイプ

どちらのタイプもカリキュラムを無視しているという点で同じです.こういう人が成績評価すると,1の場合は落第者続出,2の場合は成績優秀者続出となるわけです.

私は,落第者続出でも,成績優秀者続出でも構わないと考えるような極論派ですが,それはカリキュラムに則った上での話です.このようなカリキュラムを無視する行為は,教員として看過できません.そして,上としては,このような成績評価は大学評価機構による第三者評価に耐えませんので,排除したいわけです.その結果が,統計学的に説明が容易で,誰もが異を唱えられない正規分布なのです.

次に,こう考えてみましょう.全ての教員がカリキュラムを正しく理解し,その達成に全力をあげたとしましょう.さて,その場合の成績分布はどうなるでしょうか?まず,入学者選抜によって受講者のレベルは決まります.その上で,目標を立てているわけです.各講義担当教員が素晴らしい教育者で,学生もそれに感化されて真面目に勉学をしたとすれば,成績優秀者が続出して然るべきです.それは,ある目標をクリアしたかどうかで測られる絶対評価であるならば,自然なことです.これは評価基準を下げて甘い評価を下すこととは違います.

授業に出ない,学ぶ気がないなどの学生側に問題がある場合もありますが,教授法の改善によって是正される部分は少なくないと思います.つまり,教員の怠慢による部分はあります.

ですので,高等教育機関で本当に行われるべき評価は以下の通りです.

  1. どのような卒業生を送り出そうとするのか
  2. そのためにどのようなカリキュラムを設定するのか
  3. その要求水準をどのくらいに設定するのか
  4. それを明確に評価しているか

そして,この考え方はJABEEのそれと同じです.もう疲れたので,JABEEについては次の機会に書きます.

最後にもう1度,繰り返したいのですが,大学の専門教育において,成績が正規分布になっているということは,おかしなことだと直感して下さい.

まとめ

最後にチラッと姑息に述べますが,この問題は最初の資料からもわかるように,GPA導入が大きく関わっています.私個人としては,GPAは「個人の努力」を反映しないので,良い指標だと思っていない.GPAは成績評価の平均点を表すから,高スコアが優秀に見えるが,単純に良い成績が取れる「優しい教授」の授業を選択し続ければ高くなるし,成績の付け方が厳密で真の意味での大学教育であるところを実践する「厳しい教授」の授業を選択し続ければ,高くするのは難しくなる問題点がある.つまり,そういう性質のものです.学生の努力や向学心といった,真の学力を示す指標にはなっていないので,私はGPAを支持しないし,偏差値も使い方によっては悪であると思う.統一的に能力を比較するのにGPAが必要だと言われることもあるが,そもそも大学ごとの能力差があるので,それは偏差値と同じで,比べられるものではない.

で.だ.私は成績を付けるにあたって,正規分布しているかどうかなんて,一切気にしない.それは高等教育機関の教育者がすべきことではない.

[結果]平成23年度特別データベーススペシャリスト試験

午後IIが採点されないという情報処理技術者試験史上最悪の結果に終わりました.見ろよ!これが現実だよ!NWとSCを持ってても,DBには到底太刀打ちできんよ.

もう今回で午前I免除がなくなるので,情報処理技術者試験は当面受けない予定です.地力で余裕のレベルになったら,再受験を考えます.ただ,前々からSQLは苦手としていた上に,今回の午後IIでややトラウマ気味なので,しばらくは近づきたくないです.

平成23年度特別情報処理技術者試験

今年で午前1の免除が切れるので,スペシャリスト4種の1つであるデータベーススペシャリスト(DB)を受験しました.例年だと,4月第3日曜日のはずですが,震災の影響で春期試験は特別試験に名前を変えて,高度試験は6/26に行われました.それ以外は7/10に行われます.今回は時期がいつもと違ったことと震災の影響で,全く勉強せずに挑みました(言い訳).いや,SCもNWもそういう意味では勉強してませんが,今回はテキストすら買っていません.SCやNWであれば,無勉強でも実力で押し切れますが,さすがにDBは実力だけで押し切るのは難しかったです.受かる気がしません.

午前2

これはすでに速報が出ているので,自己採点済です.25問中17問正答で,正答率68%なので,突破しました.午前2は何のための試験なのか本当に分からないです.止めて欲しいです.ただ,今回が特別試験だからなのか,見たことがない問題が多くあったように思います.大して過去問をみていないので,出題されていたのかもしれませんが.あと,2chでは問8がウだエだと論じられていましたが,余裕でエです.間違うわけないだろ・・・.

午後1

3問中2問選択.2,3を選択.問1が第4正規化,問3がSQLという積んだ状態でした.2ch情報によると問1が簡単で問3は,難しかったらしいです.問2しか解ける気配がなかったので,問2はしっかり解いたつもりです.しかし,ここで約40分も使うという,今までの高度試験では有り得ない時間配分をしてしまいました.結果,問3は全く時間が足らず,一部空欄で提出しました.一部空欄で出すなら,第4正規化を捨てて問1を解いた方が良かったかもしれない・・・.

午後2

2問中1問選択.問1を選択.というか,問2がものすごい出題方法で泣きそうになったので回避.ひたすら問題文が続いて,設問がたったの4問で,しかも,表を完成させろか図を完成させろだけ.しかも,4番がやばくて,aからzまであるでやんの!これは逃げるしかない!!ま,かといって問1が簡単な訳ではないのですが・・・.帰宅後の反省点ですが,両方とも全部埋めるのは難しかったんですが,よくよく見ると,問2の方が明らかに多く点が取れそうでした.確かに写すだけだ・・・.

まとめ

受験するなら勉強はしよう.もう地力だけで受かりそうな試験が残ってないんですが・・・.

ITパスポート(CBT試験)のリハーサル試験

平成23年11月から情報処理技術者試験のうちITパスポート試験にパソコンを用いて試験をおこなうCBT(Computer Based Testing)方式を導入する予定です。

そこで、情報処理技術者試験センターでは、本試験の実施に先立ち、受験者の方にCBT方式での試験を幅広く体験していただくとともに、CBT方式の試験への理解を深めていただくため、下記のとおりリハーサル試験を実施することとしました。

情報処理推進機構:情報処理技術者試験:新着:記事

ということで,ITパスポートのリハーサル試験を受験してきた.試験時間は13時30分~16時15分の165分で出題は100問.辛いので1時間以内に終わらせる目標で頑張って,50分で100問解答し,82%の成績で試験を終えました.無勉強で大して考えもせずにさっさか解いて82%だからそんなもんでしょう.ちなみに,採点はIRTを使っているようなので,単純に18問間違えたわけではないのかもしれません.しらんがな!以下,講評.

試験実施方法

いわゆるパソコン教室で受験します.過去の経験によるとIC3.com Masterなどと同じような感じです.ウィンドウを閉じるボタンやWindowsボタン,タブキー,右クリックなどは効力を発揮しません.しかしながら,Ctrl+Alt+Delは効力を発揮しました.やる気なら何でもやれそうです.OSはWindows7でしたが,どうやらこの試験はWindowsを前提にしているらしいです.私の見逃しかもしれませんが,実施概要のどこにもWindows前提である旨は書かれていません.しかし,Windowsの操作の基本中の基本を知らないと,試験中に困る可能性があります(後述).

まず気になるのは文字の小ささです.文字は設定で最大200%まで拡大できますが,デフォ設定の100%は小さいです.CBT試験が紙試験に遠く及ばない点として,画面の一覧性の悪さをあげることができます.文字サイズを100%にしていても,縦スクロールバーが表示されるような出題がありました.また,180%以上に拡大すると横スクロールバーも現れ,操作性が非常に悪くなります.Acrobatの手のひらツールのように画面をつかんで移動させられれば,まぁ悪くはないですが,スクロールバーでしか操作できないので非常に使い勝手が悪いです.

文字色と背景色は,白背景に黒文字がデフォですが,設定変更が可能です.白黒反転というボタンがあり,黒背景・白文字に設定可能ですが,出題画面だけに反映され,画面全体に反映されるわけではありません.また,ヘルプなどの説明画面では画像部分が悲劇的なことになり,見るに堪えなくなります.ちなみに,この文字色や背景色の変更はいわゆるWindows標準のカラーピッカーが表示され,このウィンドウはモーダルモードです.

試験が開始されると気になったのは,フォントの汚さ.なんだか知りませんが,メチャクチャ見にくい明朝体でした.ここはメイリオなどの見やすいフォントを採用した方が良いのではないでしょうか?パソコン上で明朝体が見やすいなんてことはないですよね?印刷物じゃあるまいし・・・.

問題送りは「前の問題」「次の問題」(文言は正しくないかも)で前後に送ることができます.それ以外に,全100問の解答と「あとでチェック」(文言は正しくない)の印が表示される場所がありまして,まぁ横スクロールバーが表示されるんですけど,全問題を行き来できます.ただし,ダブルクリックするとその問題に遷移するという説明はなかったように思われます.ちなみに,100問目で次へを押すと1問目に戻ります.個人的にはチェックした問題だけを順繰りにめくる機能があっても良いのではないかと思いました.

それから計算用紙代わりに,A4をラミネート加工したものとホワイトボードマーカー(極細,イレーサ付き)が渡されます.詳しくは試験内容の方で述べますが,これはこれでも良いような気がします.

ここから批判.Windows前提であるなら,Windows前提である旨を実施要項に書いておくか,またはヘルプなどに使い方を説明するべきである.ITパスポートのような最低限のリテラシを問うような試験でWindows前提を押しつけると,デジタルデバイドが発生する可能性が高い.まぁ,それを含めての試験かも知れませんが.何がマズイのかっていうと,試験中にヘルプや表計算の仕様を見ることができるんです.しかし,表示される画面内に「閉じる」などのボタンはなく,Windows標準の最小化最大化閉じる三兄弟ボタンしかありません.しかも,マウスカーソルを乗っけてもツールチップが表示されないので,知らない人は知らないので操作できない状態になります.さらにまずいのが,このウィンドウはカラーピッカーと違ってモーダルじゃありません.ですので,この画面を表示したまま試験問題を操作することができます.これはパニクる人が出てもおかしくないレベル.このような基本的な部分をどのようにするのかを考えなくてはならないと思う.

試験内容

高度区分持ちなので,難易度についてどうこう述べる立場にはありませんが,「ITパスポート」という名を付けるにはいささか難しいようにも感じます.出題は以下のようになっています.

ストラテジ系(経営全般)?:?35問程度
マネジメント系(IT管理)?:?25問程度
テクノロジ系(IT技術)?:?40問程度

ITパスポート試験(リハーサル試験受付)

試験画面の左上に「テクノロジ」とか表示されていたような気がしますが,あまり気にしてなかったので,このような比率だったかどうかは分かりません.試験制度が変わった頃から繰り返し指摘していますが,ストラテジは難しいです.ITパスポートっていうレベルを逸脱しているようにも感じます.まぁ,その辺は試験制度の問題なので,出題範囲に合わせて勉強すればいいだけのことなのでとやかく言うことではないようにも思いますが,「パソコンに詳しい人」程度が無勉強で受けると落ちるレベルであることは指摘できます.

前項にも書きましたが,計算用紙の件.ラミネートカードにボードマーカでも良いんじゃないかと思います.そもそもITパスポートでは計算問題がそれほどでないし,計算するといっても走り書き程度ですので.しかしながら,紙試験に比べれば,CBT試験はこの勝手が非常に悪いです.紙試験では試験問題に直接メモを取ることができましたが,CBT試験ではそれができません.そのため,問題とメモが一致しないので,確認作業をするときに探すという一手間が必要になります.CBT試験で紙試験と同等の使い勝手を実現するなら,画面に直接メモを取れる仕組みを取り入れる必要があります.iPadでやればいいんじゃねーの?Androidでもいいけどさ.

CBT化によるメリット

CBT試験によって,現行の年2回から受験回数が大幅に増加することが予想されます.そのため,受験機会の増加は単純に歓迎すべきことと思われます.特に,就職活動などでこの資格が必要だという人(そんな人いるのか知りませんが)には打って付けです.現行制度では4月か10月しかないので,就職活動でアピールするためには前年の10月試験を受けなくてはならず,願書は8月なので,往々にして受けられない状況があります.これが改善されるでしょう.そういう意味でいえば,基本情報もCBT化した方が,就活生へのアピールとしては大きいのではないかと思う.そう考えれば,SEやSIあたりの就活における1つの採用ステップに使うというのもあるかもしれません.

どのような運用になるのかが分からないので軽々しく言えませんが,受験回数が増えるので,ITパスポート程度なら,何回か受ければ受かると思うので,金にものを言わせて資格をゲットするという行為も可能になると思います.もしそうなれば,ITパスポートは国家資格といえど,価値は低くなるでしょう(既に価値がないとか,い・わ・な・い・の☆).

CBT化によるデメリット

なんつっても,紙試験に比べて手間がかかります.紙ならそのままメモが取れるのに,それはできません.また,受験回数の増加に伴い,合格者数も増えるでしょうから,合格者数に比例して価値が下がるとすれば,すぐに陳腐化します.

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