- 投稿: 2011年03月23日 20:12
- 更新: 2011年03月23日 20:55
- 闘病記
明日から主力処方薬がペンタサ500mgからアサコール400mgに変わります.ですので,お薬を紹介したいと思います.
これが協和発酵キリンが販売しているメラサジン錠のアサコール錠400mgです.アサコールは日本では2009年に承認された比較的新しい薬で,2011年1月から長期処方が可能になったばかりです.主に下部消化器管で効果を発揮するとされています.
アサコールはペンタサと同じ5ASA製剤ですが,DDSが異なっています.ペンタサは小腸から溶け始めるのに対して,アサコールは回腸(小腸)末端から溶け始めます.そのため,患部である大腸に多くの薬剤を届けることを可能にしています.また,小腸で溶けにくいアサコールは血液に吸収される可能性が低く,血中濃度はペンタサと比べて100分の1以下のようです.基本的に5ASAは患部に直接働きかけるので,血中に溶け出しても効果はない(と思う)はずです.そう考えると,5ASAで十分な治療効果が得られていたので,アサコールにすることでより効果が得やすくなるのではないかという期待があります.
一方,アサコールは回腸末端から溶け始めるので,大腸上部に効きにくいという話も聞きます.私は全大腸炎型で,前回のTCF検査では上行結腸にも炎症が残っていたので,やや不安ではあります.しかしながら,ペン注から離脱できないところから考えると,直腸やS状結腸,下行結腸の影響が強いように思われます.そうなってくれば,アサコールの活躍が期待されるところです.
さて,そんなアサコールですが,標準的寛解維持量として1日2400mgを3回に分けて摂取することになっていますので,2錠ずつ3回飲むことになるわけです.ペンタサは1日2000mgを2回だったので,2錠ずつ2回飲んでいました.薬を飲む量自体は単純に増えます.より多くの薬剤を送り込めるなら,減っても良いと思うのですが・・・.
左がペンタサで右がアサコールです.粒が明らかに小さいです.DDSの所為で,この錠剤が溶けずにそのまま出てくるとか,破片が混在して出てくるとか,なかなかにホラーな話を聞きます.どうなることやら・・・.
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